看護師が「スキルアップ」を退職理由にする時の8つのポイント

「スキルアップを理由に退職する、転職先での面接でスキルアップを転職理由として伝える時の注意点やポイントがあれば教えて欲しい」

このような人向けに現役看護師である私が、看護師がスキルアップを退職理由や転職理由にする時の8つのポイントを紹介していきます。

もし、まだ転職先を見つけていないならまずかも。

なぜなら退職理由でスキルアップと伝えるなら現職と転職先との違いを明確にした上で伝えないとチグハグになるから。

できればスキルアップを退職理由にするなら転職先を見つけてからにするべきです。転職先を効率よく、なおかつ給料が高いところを見つけたいなら看護師転職サイトを活用するのがおすすめです。

あなた看護師としての成長やスキルアップをしたいと考えているけど退職をするときに気まずくなるのが心配なら『看護師の退職までの気まずい雰囲気の6つの理由とハッと驚く乗り越え術7選』が参考になります。

看護師がよく使う転職理由や退職理由のランキング知りたい人、本音と建前を使い分けてどの退職理由にするか迷っている方は『限界…看護師の本音と建前の退職理由ランキング21＆ハッ!!と驚く伝え方』『看護師が退職理由をズバッとした9つの伝え方と看護師長へ伝える例文17選』が参考になります。

転職先の病院側は看護師の転職理由が「スキルアップ」のときどういう印象を受ける？

転職先の病院側が面接をするときに、あなたのスキルアップでの転職理由にどのような印象を持つのかは次のとおり。

• 磨きたいスキルが自分の病院や病棟で役に立つかどうか
• 転職しないとスキルアップできないかどうか
• スキルアップしたあとにすぐに退職しないかどうか

それぞれについてカンタンに解説していきます。

磨きたいスキルが自分の病院や病棟で役に立つかどうか

当然ですが、転職先の病院に就職したあとにあなたが磨きたいスキルが自分の病院や病棟で役に立つのか、看護師としての能力を活かしてもらえるかを気にします。

また、磨きたいスキルや学びたい看護技術が本当に自分の病院にマッチしているかもチェックします。

もし今の病院でもスキルアップできる、学べる看護技術の場合で言いにくいと考えているなら『看護師が退職を言いにくいをかんたん解決する対処方法10選と理由10選』が参考になるかもしれません。

場合によってはスキルアップのために病院を転々とするよりもクリニックへの転職もありかもしれません。『院長とトラブらないクリニック看護師の退職理由6選と院長夫人への伝え方』が参考になります。

転職しないとスキルアップできないかどうか

あなた磨きたい看護技術やスキルが自分の病院に転職しないとできないスキルアップなのかどうかもチェックします。

現職や前職の職場ではなぜスキルアップができなかったのか、学習意欲が低かったから？ただ単に辞めたかったからスキルアップしたいと言っているのでは？と疑いの目をかけてきます。

そのため、面接ではあなたが前職でどのような仕事をしていたのか？今のままではスキルアップは難しいのかなどの質問をされると予測されます。

スキルアップ以前に前職の病院が合わない、看護師に向いていないと思わされたなら『「看護師が合わない」「仕事に向いてない」を退職理由に使って良い？対処方法も解説』が参考になるかもしれません。

スキルアップしたあとにすぐに退職しないかどうか

病院側は看護師がスキルアップを目指すのは理解していますが、スキルアップした後にすぐに退職するのではないかという心配も抱くかもしれません。

スキルアップを転職理由にする場合、病院側にスキルアップできたあとや看護師として成長したあとにどのようなキャリアビジョンやキャリアアップをしていく予定なのかを伝えるのも大切です。

そもそも新人看護師でスキルアップ以前の基礎看護技術が習得できていない場合には猛烈な引き止めに合う可能性が高いので『新人看護師における退職理由の7ステップの伝え方！スムーズに辞める方法！』を参考にしてくださいね。

看護師の退職理由でスキルアップ以外によくある転職理由とは？

看護師がスキルアップやキャリアアップなどの転職理由以外でよく使う転職理由は次のようなものがあります。

• 給料や年収を増やしたい
• 違う業種や診療科に関心が出た
• 看護師長や先輩看護師との関係が悪い
• 今の分野や診療科への興味がないと気づいた

看護師がよく使う転職理由や退職理由のランキング知りたい人、本音と建前を使い分けてどの退職理由にするか迷っている方は『限界…看護師の本音と建前の退職理由ランキング21＆ハッ!!と驚く伝え方』『看護師が退職理由をズバッとした9つの伝え方と看護師長へ伝える例文17選』が参考になります。

給料や年収を増やしたい

本音の部分では看護師のほとんどが給料や年収を上げたいから転職するもの。

ぶっちゃけ、給料が今よりも高い、ボーナスが高いから年収が高くなるなどの転職理由が多いかもしれません。

「自分の経験やスキルに見合った報酬を受け取りたい」という希望があるので能力還元給制を導入している病院へ転職を考えるナースも少なくありません。

違う業種や診療科に関心が出た

看護師として長く働いていく中で、違う業種や診療科に興味を抱くケースがあります。

現在の病棟や分野ではマンネリ化し、自分自身が成長するために新しい分野への挑戦したくなるのはよくあります。

例えば、内科や外科などの一般的な病棟看護師をしているのなら、スキルをあげるために救急や災害医療系の病院に興味が出たり、整形や慢性期系の病棟にいるとリハビリテーションに興味をもったり、病棟ではなく地域医療や在宅医療などに興味をもったりすることも少なくありません。

看護師長や先輩看護師との関係が悪い

ナースに一番多い転職理由が実は人間関係じゃないのかと思っています。

看護師長との人間関係が悪い、先輩看護師やお局看護師との関係が悪いなどの理由で「辞めたい」「胃が痛い」「毎日病棟にいくのがつらい」と感じている人も少なくありません。

コミュニケーションの問題があったりすると、ストレスや不満がたまり、イライラしたりすることも。

意外と看護師長と人間関係悪くて面倒になって辞めたくなる人もいるみたいで『看護師長が辞める理由のとき退職理由として伝えていいの？【結論：絶対に伝えてはダメです!!】』で解説しています。

今の分野や診療科への興味がないと気づいた

先程と似ていますが、今の分野や診療科への興味やモチベーションが薄れていき辞めたいと感じるケースも。

毎日ルーチンワークに追われて看護師として成長している気がしない、先輩やお局看護師のようになあなあで仕事を続けるのが怖いという人も多いですよね。

例えば、小児科や精神科、外科など、自分の看護のスキルや知識をさらに高めるために新たな分野での経験を積んでみたいと思うのは自然なことです。

看護師がスキルアップを退職理由・転職理由にするときの8つのポイント

看護師がスキルアップを理由に転職や退職するときのポイントは次のとおり。

• 受け身でなく能動的に伝える
• 嘘やテキトーな理由を言わない
• 現職（前職）の不満を引き合いに出さない
• 退職理由と志望動機が繋がった内容にする
• 現状で一定の看護スキルや技術があることが前提
• 応募先病院や求人で実現できる転職理由にする
• 履歴書や職務経歴書と矛盾がないように注意する
• キャリアアップ・スキルアップの方向性を具体的に話す

看護師の基本的な退職の流れや注意点は『これで安心！看護師が知っておくべきスムーズな退職の流れ13STEP』『【必見】看護師の退職意思は何ヶ月前に伝えるべき？法律&成功の秘訣を解説』が参考になります。

受け身でなく能動的に伝える

スキルアップを退職理由にする際は、前向きかつ能動的な姿勢を伝えましょう。

「スキルアップしたい」「もっと看護師として成長したい」という意欲が伝わると、転職先でも前向きな表現を心掛けましょう。

例えば、「自分自身を成長させるために、新たな分野での経験を積みたいと思っています」と述べることで、積極的な姿勢をアピールできますよね。

嘘やテキトーな理由を言わない

転職先の面接で退職理由を尋ねられることがあるため、嘘やでたらめな理由を述べることは避けましょう。

採用担当者や面接官、看護部長などは看護師の採用面接を何度も経験しているため転職理由が嘘か本当かはなんとなくわかるものです。

そのため嘘の退職理由を伝えるなら納得感があって違和感がないものを選ぶ必要があります・・・がかなり難易度が高いのでおすすめはしません。

もしあなたが看護師長や面接官に対して嘘の退職理由や転職理由を伝えたい、本音を伝えると絶対引き止められると感じているからウソしか使えないと感じているなら『【衝撃】看護師が使う究極の嘘の退職理由ランキングベスト10【例文解説】』が参考になります。

現職（前職）の不満を引き合いに出さない

退職理由を伝える際には、現職（前職）の不満を強調することは避けましょう。

やはり、前職の不満やネガティブなことをいうと、「この看護師さんを採用しても自分たちの職場の悪口だけをいってすぐに辞める可能性もあるなぁ」「ブラック病院だと吹聴されてもいやだなぁ」と思われてしまいます。

代わりに、成長したいというポジティブな理由に焦点を当てましょう。

例えば、「現在の病棟での業務にマンネリを感じ、新しい分野での仕事に挑戦したいと考えています」と述べることで、前向きな意欲をアピールできます。

退職理由と志望動機が繋がった内容にする

退職理由と志望動機を一貫性のある内容にするのが重要です。

スキルアップを退職理由にする場合、転職先の病院や求人情報をリサーチした上で、退職理由の「今の職場では成長が止まってしまっている」と転職理由（志望理由・志望動機）の「スキルアップしたい」がつながるように伝えましょう。

例えば、「前職では◯◯科にいましたが自分が成長している感じが少なくやりがいを失っていました。御社では新しい医療技術や疾患に関わる機会が豊富であり、自身の看護スキルを向上させることができると感じました」と述べることで、退職理由と志望動機の一貫性を感じられますよね。

現状で一定の看護スキルや技術があることが前提

スキルアップを退職理由にする場合、現状で一定の看護スキルや技術を持っていることが前提です。

なぜなら臨床経験が1年未満の看護師がスキルアップをしたいといっても、「まずは基礎看護技術を習得してください」と一蹴されてしまいますよね？

まずはベースとなる看護技術があるのが前提条件でその看護技術のベースをもとにもっとスキルアップしたいと伝えるのが大切です。

応募先病院や求人で実現できる転職理由にする

退職理由をスキルアップと伝える際には、応募先病院や求人情報をしっかりと調べた上で転職理由にスキルアップを使いましょう。

なぜなら、転職先の求人では学べないのに「◯◯の技術を習得したい」と伝えると、もう矛盾しまくりで面接官も困惑させてしまうから。

病院や診療科、求人情報をしっかりとリサーチした上で「この病院の◯◯科で〇〇の治療に携わりたい」と思えたならスキルアップを転職理由に伝えてもいいでしょう。

履歴書や職務経歴書と矛盾がないように注意する

退職理由をスキルアップと伝える場合、履歴書や職務経歴書との矛盾を避けることが重要です。

意外と盲点になるのが履歴書や職務経歴書を先に提出するため、面接でやや違和感のあることを言ってしまうこと。

履歴書や職務経歴書は手元に控えておいて内容をしっかりと読み込んで面接で矛盾したことを言わないように注意しましょう。

キャリアアップ・スキルアップの方向性を具体的に話す

退職理由としてスキルアップを伝える際には、具体的なキャリアアップやスキルアップの方向性を話すことが重要です。

なぜなら転職先の採用担当者は『この人はなぜスキルアップしたいのだろうか。』『スキルアップしたその先はどのようなことを考えているのだろうか』と考えるから。

例えば、「新しい分野での経験を積み、さらに専門的な看護スキルを磨くことで、将来的には教育やリーダーシップの分野にも携わりたいと考えています」と述べることで、自身のキャリアアップやスキルアップの具体的な理由を伝えられます。

看護師が転職理由をスキルアップにした時の例文

看護師が転職理由や退職理由をスキルアップにした時の例文は次のとおりです。

まずは今の病棟の看護師長や上司に伝える時の例文を紹介します。

まずお時間をいただきありがとうございます。
今回お時間を頂いたのは退職を考えているからです。
退職しようと思った理由は、この病棟でもたくさんのことを学んできたものの、他の分野や看護にも興味が出てきたため、自分の看護師としての技術やスキルをより高くできるようにしたいと思ったからです。
今後は●●科や●●の分野でスキルや看護技術を学んでいきたいと考えています。
お手数やご迷惑をおかけしますが、退職の調整をよろしくお願いします。

次に転職先の求人での面接での例文を紹介します。

「今回転職しようと思った理由は何ですか？」
転職を決意した理由は、別の分野の看護技術やスキルを学びたいと思ったからです。
●●病院では、●●科や専門的な医療や看護を提供しているので、その最新の医療技術や看護技術を現場で学んでみたいと考えています。
前職では●●や●●などの看護技術や、●●や●●などの疾患によく関わってきましたが、新しい環境で看護師としてより成長していきたいと考えています。

このように病棟の看護師長に伝える時と、転職先に伝える内容はやや異なるため注意してくださいね。
伝える方法はニュアンスやイメージのみなのでこのまま例文を伝えるわけにはいきませんが、自分なりに調整して伝えてみてください。

【まとめ】スキルアップを理由にするなら将来の展望も伝えよう

看護師が転職先の面接で「スキルアップ」を転職理由として使うなら、現職ではできないことなのか、スキルアップをして何をしたいのかなどの未来や将来の展望を一緒に伝えましょう。

合わせて伝えることで、転職先の面接官や採用担当者からも好印象をゲットできます。

とはいえ、面接での話し方もかなり重要。

面接に自信がない、面接対策を一緒にしてくれる人がほしいという人には看護師転職サイトのアドバイザーさんがおすすめです。アドバイザーさんは面接対策のために一緒に転職理由や志望動機を考えてくれますし、事前にどのような看護師かを採用担当者に伝えてくれるので安心して面接に望めます。

私自身、転職するときには看護師転職サイトを活用して給料が月5万円もアップした経験がありますよ。

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スキルアップがしたい看護師によくある質問

看護師はスキルアップを転職理由に使ってもいい？

看護師の転職理由に「スキルアップしたい」というのは非常に一般的ですし、採用担当者からもポジティブに受け止められる傾向があります。自身の成長意欲を示すことは素晴らしいですし、新たな分野で経験を積むことで看護師としての専門性を高めることができます。

看護師は転職理由がスキルアップなら何に気をつけるべき？

転職理由がスキルアップである場合、具体的なスキルや経験の向上を伝えることが重要です。どのような分野でスキルアップを目指したいのか、どのような経験や知識を得たいのかを具体的に語りましょう。また、転職先の病院や医療機関がその成長をサポートしてくれる環境であることも重要です。

看護師はスキルアップ以外の転職理由・退職理由で何が多いですか？

看護師の転職理由や退職理由は多岐にわたりますが、一般的には以下のような理由が挙げられます：
– 労働環境や人間関係の悪化
– 給与や待遇の不満
– 家庭の事情やライフスタイルの変化
– 職場の方針や理念との不一致

看護師が家庭の事情で転職や退職をせざるを得ない状況なら『看護師が退職理由に家庭の事情を使っても良い？事情別の伝え方と例文7選』が参考になります。

スキルアップをしたいのに転職が上手くいかない時の対処方法は？

スキルアップをしたいが転職が上手くいかない場合、以下の点に注意してみてください：
– 自己分析を行い、具体的な目標や希望するスキルアップの領域を明確にする
– 求人情報やキャリアコンサルタントの助言を参考に、スキルアップに適した病院や医療機関を選定する
– 履歴書や職務経歴書を充実させ、具体的なスキルや成果を示す

面接では、自身のスキルや経験を具体的な事例や成果とともに語ることでアピールしましょう。過去の業績やプロジェクト参加経験、専門知識の習得など、スキルアップの取り組みや成果を具体的に伝えることが重要です。

看護師が辞める理由は何ですか？

看護師が辞める理由は個人によって異なりますが、以下のような理由が一般的です：
– 高いストレスや負荷のための心身の疲労
– 人間関係の悪化やコミュニケーションの困難さ
– 給与や待遇の不満
– 職場の環境や方針との不一致
– 働き方やライフスタイルの変化

新人看護師の退職理由・離職理由は何ですか？

新人看護師の退職理由や離職理由は個人によって異なりますが、以下のような理由が一般的です：
– 働く環境や職場の雰囲気への適応困難さ
– 業務の負荷やスケジュールの厳しさに対するストレス
– マンネリ化した業務内容やスキルの向上が難しいと感じること
– 先輩看護師や上司とのコミュニケーションや指導の不足

看護師の退職理由のネガティブからポジティブな言い換えは？

ネガティブな退職理由をポジティブに言い換えることで、採用担当者に好印象を与えることができます。例えば：
– ネガティブな言い方：「人間関係が悪く辛い」
– ポジティブな言い換え：「コミュニケーション能力を向上させるため、新しい環境でチャレンジしたい」

看護師の転職先の面接での退職理由が思いつかないので例文を教えてほしいです

面接での退職理由の例文としては以下のような表現が考えられます。

「現在の病棟ではマンネリ化しており、新しい分野でスキルアップを図りたいと考えています。新しい看護スキルや医療知識に触れることで、より成長し、患者様に対してより良いケアを提供できる自信があります。また、新しい環境でチームと協力し、新たな経験を積むことで、看護師としての専門性を高めたいという強い意欲を持っています。貴院では多様な疾患や治療方法に関わる機会があり、自身のスキルや経験を活かすことができると感じました。このような理由から、貴院に転職を希望しています。」

上記の例文を参考にしながら、自身の経験や意欲に合わせて修正やアレンジを加えることで、個別の状況に合った退職理由の表現を作成することができます。