告白しよう。私は原発に無頓着なジャーナリストだった。
東京電力に嫌悪感はなかったし、電気事業連合会ともビジネスをしていた。いや、そもそも、議員秘書時代には彼らと頻繁に会合を重ね、好意すら寄せていたくらいだ。
しかし、3・11の原発事故以降、その考えは変わった。連日の記者会見での情報隠蔽の酷さを目の当たりにして、電気を供給してくれる善意の人々から、自己防衛と虚偽に満ちたうんざりするほどズルい大人たちであることにようやく気づいたからである。
今回の映画祭は、見事なまでに原発関連の作品が並んでいる。仮に一年前、これと同じラインナップで開催されていたとしても、人々の関心を誘うことはなかったかもしれない。せいぜい反原発運動の一環だとひと括りにされ、現実感も驚きもなかっただろう。
だが、今年は違う。「預言書」とも「黙示録」とも言うべき作品が揃い、歴史の証人でもある人物たちが続々と登場する。
見逃す手はない。これら警世の作品群は、鈍感だった私はもちろん、何より電力会社の人々にこそ観られるべきものである。